IPレバレッジ運営メンバーが語る、知財で企業価値を高める道筋

 「知財活動を通じて企業価値向上にレバレッジ(てこ)をかける」というミッションのもと、TechnoProducer、テックコンシリエ、IPTechの3社が立ち上げた「IPレバレッジ」。本プロジェクト立ち上げに際して、三社がそれぞれ抱えていた問題意識や、目指すべき未来について語りました。

鈴木 健二郎

株式会社テックコンシリエ
代表取締役社長 CEO

東京大学大学院情報理工学系研究科数理情報学専攻博士課程修了。株式会社三菱総合研究所、デロイトトーマツコンサルティング合同会社を経て株式会社テックコンシリエを設立。戦略参謀としてクライアント自身の技術資産のマネジメント力を強化し、自ら持続的な成長力を生み出せるよう抜本的な体質改善に携わっている。
https://tech-consiglie.com/

楠浦 崇央
TechnoProducer株式会社
代表取締役

京都大学大学院工学研究科エネルギー応用工学専攻(現:エネルギー科学研究科エネルギー変換工学専攻)修了。川崎重工業株式会社、株式会社小松製作所を経て研究開発ベンチャーを設立した後、TechnoProducer株式会社を設立。希望するクライアント先すべてに「発明研究所」を設立することを目標に、「e発明塾」と「企業内発明塾」で支援を行っている。
http://www.techno-producer.com/
湯浅 竜
IPTech特許業務法人
弁理士・副所長兼COO

明治大学法学部法律学科卒業、東京理科大学二部電気工学科卒業。TechnoProducer株式会社、東京理科大学非常勤講師(知的財産、企業分析論)、株式会社ドワンゴ知的財産セクション セクションマネージャーなどを経てIPTech特許業務法人を設立。大手IT企業やスタートアップを主なクライアントとして権利化支援や知財コンサルを多数実施している。
https://iptech.jp/
湯浅 竜
IPTech特許業務法人
弁理士・副所長兼COO

明治大学法学部法律学科卒業、東京理科大学二部電気工学科卒業。TechnoProducer株式会社、東京理科大学非常勤講師(知的財産、企業分析論)、株式会社ドワンゴ知的財産セクション セクションマネージャーなどを経てIPTech特許業務法人を設立。大手IT企業やスタートアップを主なクライアントとして権利化支援や知財コンサルを多数実施している。
https://iptech.jp/

知財と事業を繋げ、議論できる仲間を増やしたい

湯浅(IPTech):事業戦略と知財マネージメントをワンストップで行うことで、知財はその価値/効果を最大化させることができます。ただ、言うは易しで、実行するのは非常に難しい。
 この課題に本気で取り組むことができる仲間として、戦略コンサルのテックコンシリエ、発明創出のTechnoProducerと提携する形で「IPレバレッジ」を立ち上げました。事業戦略のサポートをテックコンシリエが担い、参入障壁構築の戦略や特許ポートフォリオ構築をIPTechが行う。更に、特許取得を行う前提としてのアイデア創出をTechnoProducerがサポートすることで、事業を加速させることができるサービスを提供したいと思っています。

楠浦(TechnoProducer):特許権は、現在の事業を守るためにも、もちろん使えます。しかし、特許の価値(魅力・意義)がもっとも高まるのは、「特許でしか出来ないこと」をやる時だろうと考えています。本当に企業の中でそれができているか、議論できる仲間を、知財・技術・経営など幅広い立場の方から見つけ、増やしていきたい。そういう想いが常にあります。
 「IPレバレッジ」を共に立ち上げたこの2人とは、課題感や問題意識を共有できています。だからこそ、このようなサービスができるのではないかと思っています。湯浅さんはスタートアップ特化型の特許事務所、IPTechを経営しておられる経験から、同じような課題に直面されていましたし、鈴木さんは独立直後にお声掛けいただき、同じような問題意識を持たれていることを伺っていました。


鈴木(テックコンシリエ):私自身の経験として、折しもリーマンショック直後に某メガバンクへの出向した際、我が国有数のIPを保持し、そこに毎年巨額の資金を投じながら大企業が経営難に陥ってしまうという実態を目の当たりにしました。
 その背景にはさまざまな要因がありましたが、問題点の1つとして挙げられるのは、IPに投じた資金や人材等のリソースがどれほど競争力に貢献しているのか(あるいは貢献しうるのか)を振返り、その評価に基づいて企業の今後のあるべき姿や打つべき方策を議論する環境が整備されていないことです。そして、それから10年以上が経過した現在でも、その状況は大きくは変わっておらず、我が国の産業競争力が停滞したままとなっている遠因であると考えています。
 そこで「IPの成果」を軸に議論できる環境が当たり前のように経営の中枢に息づいている状態を創り出すことが急務であると感じており、スタートアップであれば、それはとりもなおさず直近の死活問題であり、生存の絶対条件になると確信しています。

 

自社のIPを「稼ぐ力」に変えていく

楠浦(TechnoProducer):私自身、かつてスタートアップのCTOとして仕事をしていた際、特許が企業価値を高めるはずだとは感じていたものの、技術の価値、アイデアの価値を企業価値に反映させる為の具体的な方法論を持ち合わせていませんでした。結果として、「とりあえずIPの数を増やす」という極めて初歩的なレベルから抜け出せずにいた、という苦い経験があります。

鈴木(テックコンシリエ):企業経営を取り巻く社内外のステークホルダー(株主や金融機関を含む)“全員”が、IPを「稼ぐ力」に変えていくことへの意識を高めないと、その当然の帰結として、IPをフックにしたビジネス戦略を弱くしてしまいますよね。

楠浦(TechnoProducer):私はこの時の経験から、2004〜2006年頃に「戦略的な知財活動」のイメージを固めました。「今やっていること(=研究・開発・製造段階)」から権利化を目指すのではなく、「今考えていること(=企画段階)」、そして「これから考えるべきこと(=ビジョン・戦略立案段階)」についてアイデアを出し、具体化し、権利化するべしという戦略です。
 またその後、米国の投資ファンドとの密なやり取りを通じ、ビジョンにもとづいたアイデアの特許に高い価値(価格)がつくことを知り、そのような特許を如何に出していくか、について一定の知見を得てきました。未来の土地(事業領域)を買うことは、特許にしか出来ないことです。海外の投資家達にとって、特許における最大の価値(魅力)は“そこ”にあるのだと、肌身で感じてきました。

湯浅(IPTech):私はTechnoProducerのOBでもあるので、楠浦さんの課題意識を長年共有してきた経緯があります。この「IPレバレッジ」のサービスが広がることで、スタートアップ企業であっても事業化の初期の段階でグローバルに戦える知財ポートフォリオをきちんと構築できるような環境が整うようにしたいですね。

 

「IPレバレッジ」の活動を通じて実現したい未来像

楠浦(TechnoProducer):弊社が運営する「発明塾」は、「よい仲間とのよい議論」を通じて、よりよい社会を創り上げていく、そこに必要なアイデアや技術を生み出していく場なのですが、「IPレバレッジ」も同じ思想で運営したいと考えています。
 戦略的な知財の取得を通じ、よい技術・よいアイデア・よいビジョンを持っている企業と個人の価値を高めていくこと。そういう議論ができる「仲間」を、この場を通じて増やしていきたいというのが、私個人としてこの活動に期待するところです。

湯浅(IPTech):我々IPTechとしては、これまでの実務現場に見られる「発明提案書をもらい、その範囲内でただ権利化する」という受け身の姿勢ではなく、事業戦略を理解した前提で、本当に必要な特許を再定義しながら権利取得を行える役割を果たしていきたいと思います。

鈴木(テックコンシリエ):技術開発型スタートアップの経営に精通する楠浦さん、知財オペレーションのプロフェッショナルである湯浅さんと「IPレバレッジ(IPを梃に大きな成果を得る)」という活動を通じて、我が国企業全体の産業競争力の底上げに貢献できればと思っております。
 その為には、企業の規模の大小に関わらず、「IPの成果」を可視化し、投じたものに対してどれほどのリターンがあるのかということに対して、経営がより敏感で厳しい視点を持つことが肝要です。自社の事業領域や研究開発のポートフォリオの是非を定期的に「IPの成果」で振り返り、その結果を基に今後の将来計画を立て、企業活動を進めていく。更に、これらの成果を株主を始めとするステークホルダーに正しく説明する。これら「IP成果」を軸にしたPDCAの循環文化を根付かせていくことを目標としています。

湯浅(IPTech):我々3社は分断することなく、ワンチームとしてプロジェクトに取り組むことができる座組です。知財(=IP)がきちんと事業戦略に紐づいた形で機能することで、企業価値が上がっていく(=レバレッジ)。そんなサービスを提供したいと思っています。

 

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IPレバレッジのミッション

IPレバレッジのミッションは
「知財活動を通じて企業価値向上にレバレッジ(てこ)をかける」こと。

スタートアップ企業に対しては市場優位性を獲得する上で適切にポートフォリオ管理された知財の取得を通じて、IPO・バイアウトの際の企業価値を最大限に高めること、
上場企業に対しては自社が保有する技術資産の適切な権利化・活用・株主への開示を通じて、企業価値(株価)をあるべき位置まで最大限に高めることをゴールに設定し、
クライアントと共に実現を目指していきます。